現場で何が起きているか──。
これをできる限りリアルかつタイムリーに把握することは、自然災害などを含む安全保障上の問題を最小化する上で重要です。この情報の解像度を上げるためには、宇宙衛星の最適活用やさらなる技術革新が欠かせません。私たちNTTデータは、世界最先端の衛星技術を追求することで、日々拡大する周辺国の脅威に立ち向かうとともに、従来の防衛システムの強化に貢献し、国防の新標準の確立を目指しています。

  • topic 01.

    衛星の先端技術で
    日本を護る「眼」をつくる

  • topic 02.

    デジタルツインで
    現実空間を仮想空間上に再現

  • Rewarding

    当事者しか知り得ない
    最先端に触れる面白さ

topic 01.

衛星の先端技術で
日本を護る「眼」をつくる

24/365のモニタリングを可能にする
衛星コンステレーション

今後の宇宙の利活用を語る上で欠かせない「衛星コンステレーション」をご存知でしょうか。複数の人工衛星を連携させて一体的に運用するシステムのことで、通信の量や速度の向上が期待できるほか、これまで電波が届きづらかった海上や極地といったエリアを含む、地球全体でのデータ通信が可能になります。かつてはコスト面が実現化への大きな障壁となっていましたが、近年、機体の小型化と従来に比べて低軌道に衛星を投入するといった技術革新が進み、開発費と打ち上げコストの大幅な圧縮に成功しています。

24/365のモニタリングを可能にする<br/>衛星コンステレーション

こうして実現した衛星コンステレーションにより、事実上、24時間/365日のモニタリングが可能となったほか、有線ネットワークなしで高速インターネット環境を構築できるようなサービスも登場。衛星コンステレーションは、すでに従来の衛星活用や通信のあり方を過去のものにしつつあります。

「何が起きているか」までを見通す超高解像度の衛星画像

この衛星コンステレーションの構築をスタンド・オフ防衛能力の実効性確保のため、NTTデータは民間の立場から取り組みを加速させています。その代表例が、地球観測衛星「Stingray(スティングレイ)」を開発する米国のEOI Spaceとの販売代理店契約です。Stingrayは、同社の独自技術により、障害物の少ない超低軌道上を安定的に運行できる観測衛星で、「解像度15cm」という世界最高レベルの高精細な衛星画像を撮影できます。

「何が起きているか」までを見通す超高解像度の衛星画像

この解像度なら、何らかのインシデント直後に、現場に居合わせたレベルで全体を俯瞰することが可能になるでしょう。NTTデータは、画像提供を高速化するために国内に衛星受信局を整備し、自社のデータセンタに蓄積した画像データをAI解析することにより、「差分検出」や「異常検知」などの付加価値を加えた画像の提供を見据えています。

topic 02.

デジタルツインで
現実空間を仮想空間上に再現

離れた場所でも
リアルなシミュレーションが可能に

衛星画像の高精度化とリアルタイム化が進めば、仮想空間上に現実空間を再現する「デジタルツイン」の精度向上も期待できます。これを防衛の現場に応用することを目的に、NTTデータ内の専門部署と連携し、実証のためのプラットフォームを構築して調査研究を行う計画です。仮に敵対する組織に実効支配されて近寄れない地域があったとしても、現場をデジタルツイン化した上で3Dマップなどと連携すれば、物資を運ぶドローンの飛行経路シミュレーションや、移動経路の解析などを行うことができるわけです。

離れた場所でも<br/>リアルなシミュレーションが可能に

さらに、隊員の心拍数や車両配置などのリアルタイムデータを戦術面に生かす方法も検討中。VRゴーグルを用いた戦闘シミュレーション、各隊員が装着したゴーグルへのデータのオーバーレイなど、まるでSF映画さながらのシーンの実現に向けた検討を進めています。

災害対応や民間の
3Dマップビジネスにも応用

再現度の高いデジタルツイン空間が生きるのは、防衛の現場だけではありません。例えば防災。地震や津波、台風、洪水といった何らかの自然災害を被災後、現場の状況をリアルに再現できれば、被災者の救助や物資の運搬といった救援活動の成果向上につながります。また、その後の復興計画を立てる上でも大いに役立つでしょう。実際、これまでJAXAが担ってきた政府光学衛星の開発プロジェクトにおいて、「災害対応」と「3Dマップ」をメインミッションとした次世代機の開発を官民連携で行う計画があります。

Rewarding

当事者しか知り得ない
最先端に触れる面白さ

最先端の宇宙衛星とデジタル技術の融合によって、安全保障、気候変動、自然災害といった「国家の非常事態」の輪郭をできる限りリアルに捉える。これがNTTデータで宇宙衛星事業に関わるスタッフたちのミッションです。実は、この宇宙衛星関連のビジネス領域には過去20年ほど新規参入する企業がなく、そのような業界の慣例をNTTデータが打ち破りました。まだまだ業界においてはニューカマーですが、だからこそ「理想を実現させ、0を1にする仕事のやりがい」を、より一層強く感じることができます。また、「まだ当事者しか知り得ないような最先端の情報に触れる」「日々、世界最高峰の技術と向き合える」といったことも、この仕事の魅力の一つでしょう。当然、国内外の多様な企業と協力してモノを作ることも多く、エンジニア自身が日本各地、世界各国へと足を運ぶことも少なくありません。今や宇宙衛星の活用可能性はあらゆる業界で議論されています。その世界最先端・最高峰のフィールドで、自分の力を試し、伸ばし、生かしたい──。そんな飽くなき向上心が歓迎される環境が、ここにはあります。